今お世話になっているヴィオラ道場は、「音楽教室」だけれど、言ってみれば教室は「部屋貸し」と「定額の月謝の提示と集金」だけで、レッスンスケジュールは実は先生に結構任されているっぽい。
私の先生は現役バリバリの演奏家である上に、結構あっちこっちでいろんなことを手広くやっているっぽく、「レッスンができる日を月2回決めて、そのうえでレッスン時間を生徒に割り振る」感じ。
だから凄い時は「月に1回しかレッスンできないから2コマ続けてやるからネ」みたいなことにもなる。
今月は、これまた先生の都合で、3週土曜、4週土曜、と連続になった。
前回のレッスンがボロッボロだったのは既述の通り。
でも、先生は怒ったりはしない。
プロ養成ではないし、「できることからやっていく」というスタイルなのだろう。
逆に、同じことを何ヶ月でも何年でもトライさせる。
例えばコレ。前回のレッスンでも「これなら覚えてるデショ」と言われたクロイツェルの2番。
(バイオリンを少し齧ったひとなら見たことある楽譜だろう。ヴィオラでは五度下で弾く。更にアルト譜なのでこうなる)
もう何年弾いているだろう。多分軽く2年半は弾き続けているぞ。
だけど、未だに完璧に弾けない。
音程が取れなかったり、リズムが微妙に狂ったり。
そして、先生の中ではなにかメソッドがあるらしく、教本はクロイツェルだけを使っているが、順番にはやっていない。
2番の次に弾いてこい、と言われたのが何故か8番だった。
これは個人的にはそれほど難しさは感じなかったけれど、アルペジオの上手下手が露骨に出るイヤーな曲。今後の課題は「もちょっと速く、音楽的に弾いて欲しいナ」という辺り。
そしてその次が9番。
これは昔習っていた別の先生の時にもやらされた。
凄い苦手意識の強かった曲。(ちょうど仕事などが忙しくなったこともあって、この曲とも前師事していた先生ともそこでお別れになった)
10年ぶりくらいにこの曲に思いがけず「再開」することになった。
「この曲、みんなキライ、でも、クスリだと思って、やる!」というのが先生の弁。
YouTubeに上がっている早業みたいにはできっこない。だけど、3ー4や2ー3の保持と独立というアンビバレントな状態の課題に取り組む為にはこの曲は必須。
これも2年以上の付き合いだ。
更に、1年前、2018年の1月から課題になっている13番。
これは2018年度は「仕事が忙しくて〜」とか「発表会の曲が〜」と言って逃げ回っていた。
ちゃんと取り組み始めたのは発表会も終わった10月を過ぎてからだったと思う。
この赤で囲ったような音形、例えばD線で4を押さえながらG線は2とか3を弾く、って、どうしても4の指が引っかかる、邪魔になる、音出ない、2や3の音が取れない、もう大変。
でも先生は「やってないのかよ!」とか言わない。
「ちょっとでもいいから、やらないと上手くならないヨ」と言って1フレーズでも練習していけば、次のレッスンの時に新たな気づきを与えてくれる。
この4ヶ月ほど、この13番と格闘して、少しずつ、少しずつ、この曲が「昔ほどキライでなくなってきた」のはちょっとの進歩、かもしれない。