日本テレマン協会第255回定期演奏会 J.S.バッハ ブランデンブルク協奏曲全曲
去年も来たこのテレマン室内オーケストラの演奏会。
ブランデンブルク協奏曲の「全曲演奏会」って、なかなかない。
プレイヤーとしても見どころはいろいろあるけれど、
・曲順どうするの
・個人の演奏技術もさることながらアンサンブルの技量が垣間見れる
・指揮者の延原氏の「大阪のおっちゃん」トーク
など、楽しみはいろいろ。
今年は去年と曲順が変わり、
1番→6番→4番
休憩
3番→2番→5番
だった。
1番はホルンにオーボエ3本、ブランデンブルクの中では豪華な編成。
去年も思ったけれど、オーボエの音色が素晴らしい。(もちろんホルンも)
中音族としては、6番の出来上がりは当然気になるわけで、
去年の「ソロ同士のまとまりが無く崩壊した感じ」は無くなっていた。
しかしながら、中音族の素性としての遠慮だろうか、特にVa2のプレイヤーはもっと主張すべきところはしっかり前に出る演奏でもよかった気がする。
通奏低音系、特にCbとVcの下支えが素晴らしいので、それに乗っかりながら弾くのはかなり快適だと思う。
前回フィナーレだった4番は今回は前半のトリになった。
録音で聴くと地味な曲なのだが、実演で聴くとリコーダーとVnソロの掛け合いであったり、Vnソロの超絶技巧だとか、ハラハラドキドキが詰まった良曲だと思う。
途中、若干楽器のコンディションが良好でなかったのか、Vnソロでヒヤッとするところもあったけれど、それでも易々と弾き切るソロの浅井さんは凄い。
後半の最初は3番。
2楽章しかないせいで、「なんとなく勢いで弾いて終わってしまう」感のある曲。
今日の演奏も想像以上に快速で、特に後半は崩壊ぎりぎりのテンポまで持っていった感あり。
2番は普通トランペットがソロを吹くが、ここのアンサンブルはホルンのちっちゃいの。去年もそうだった。
キンキンしないので、アンサンブルが良くまとまる。
5番はソロがVn、Fl、チェンバロなので、アマチュアの演奏会でもやれる…
途中、マンネリ感が出てしまうかそうでないかがプロの演奏の分かれ目。
森本先生の笛の音色がすなおな伸びやかなトーンで、ああこういう演奏の仕方いいなあと染み入った。
Vaの姜さんが途中チェンバロのフメクリストをやってたのに思わず笑い。
今回の演奏で個人的に特によかったと感じたのは5番かな。
次は3日後、メサイアでお会いしましょう。