大体そんなものなのかもしれないけれど、発表会のピアノ合わせって、2回くらいしかない。
2年前に出た笛道場の時も最後の2回のレッスンがピアノ合わせだった。
Vaの発表会も、前回も2回だった。
今回は、10日と本番前日(21日)、と言われていて、
「10日って、平日だ、無理かも」と言ったら、グルジア人先生平然と、
「アナタのピアノ問題ナイ、ピアニスト簡単ダカラ」という。
いや、ピアニストの問題じゃなくって「合わせ」の問題だから…
不安を感じたし、「弾く」という行為が1回でも増えたほうがいいので、仕事を切り上げて会場に向かうことに。
場所は心斎橋。完全にアウェイなところである。
駅が激しく工事中で、ヤバいくらい通路が狭くなっている。
大丸の中を抜けて、御堂筋の一本東側、心斎橋筋(というのかな)に出てみた。
商店街の中はあちこちから外国語が聞こえている。
軽く迷いつつ会場に到着。しかも先生からは「心斎橋の店に来い」というアバウトな指令しか受けていない。ピアノ合わせの会場どこやねん…と激しく階段を昇って行ったら、4階に着いてしまった。かすかにギーギーガーガー弦をこする音が聞こえてくる。おそらくここだろう。意を決してドアを開ける。
…間違っていなくてほっとした。
既に4人くらいが客席に座って順番を待っている雰囲気。
でも、18時30分には終わるかなあ、と思っていたが…そこからが長かった。
ちびっ子のボッケリーニを聴いたりしつつ、自分の番を待つ。
しかし。
えーーー!グリンカ?
そりゃ、ヴィオラ弾きなら選ぶかもしれないけど、通すだけで10分超えるでしょ⁈
1曲6分以内じゃなかったのか⁈
予感は的中し、そこからは「個人レッスン」モードに。
まるで、私たちは「公開レッスンを聴講している音大生」みたいになってきた。まあ、いいことなのだが。
その後もヴュータンなど、唸るような曲が続く。
ヴュータンがグリンカに聞こえてしまう。味付けの問題か(苦笑)。
地獄の門のような終結部をなんとか聴き終えた時点で18:40だった。
あれ、センセー、19時までじゃなかったっけ?まだ5人は残ってますよ、私も残ってますよ…⁉
どうにかこうにか私の番になり、一番最初のやることは「ピアノの前奏をカットするかどうか」。結局、繰り返しの問題があり、「全部弾く」ことで決着。
速さが安定しないなあ、自分の中で「弾きたい速さ」「弾ける速さ」「理想の速さ」がフラフラしている。
ただ、そんなことはよそに、「ピアノと合わないところ」があるわけではないので、1回通して、後半部分をもう一度弾いたら「オツカレサーン」で、私のピアノ合わせは終了してしまった。それでも10分。
なぜかは分からないが、ぐったり疲れた夕べだった。