Musik und...

2017年5月に入手したNUVOから始まったフルートと、再開したViolaとのお付き合いメモ。個人的な記録なので、突然公開停止にする可能性も有り。

他人の演奏をポジティブに聴くということ−オーディエンスになって考えること

昨日の発表会で、私の出番はちょうど中盤だった。

ということは、前の人の演奏も後の人の演奏も聴くことになる。

全員の演奏が終了した後に「記念撮影」があるから、自分が弾いたからはいサヨナラ、という訳にはいかんのだ。

さて、聴衆としてどのように発表会に参加するか−去年までは自分のことにいっぱいいっぱいだったので、あまりそこまで気が回らなかった。というか、本来は考えなくてもいいのかもしれないが。

ひとつ思ったのは、「必ず1つ以上は『よかった点』を挙げられるように聴いてみよう」ということ。人間、素人でも批評家になれてしまう。お金を払って参加しているわけでもないのに、やれ音程が合ってないだのリズムがズレているだの、悪いところを挙げてこき下ろすのは簡単だ(お金を払っているからといって即文句を言う資格が得られる訳でもないが)。

しかし、人間ダメ出しだけだとやる気が萎える。自分だって、それなりに頑張ったのだからなにか褒めてもらいたい。それは他の人も同じ気持ちだろう。そして、「褒めポイントを必ず見つけ出す」というミッションが課されると、それなりに真剣に演奏に向かい合わないとその目標は達成できない。我ながらいい作戦だ。

ヴァイオリンやヴィオラは、ピアノと違って「フタを開けて鍵盤を押せば音が出る」訳ではないから、特に歴が浅い人は「1曲弾く」だけで凄いプレッシャーを強いられるだろう。なので、例の減点方式だったらば「何の曲を弾いているのか分からない」状態の人だって、ポジティブに捉えれば、「自分だけの演奏で満足することなく、他者に聴かせようという姿勢をもって発表会に『挑んだ』」ことは敬意に値する。

他にも、暗譜で演奏に臨んだ人や、表現力が素晴らしい人、かなりの難曲に挑んだ人など、個人個人の「褒めポイント」があって、だんだん面白くなってきた。

 

発表会って、「自分の技量の披露の場」なのだが、それ以外にも聴衆がいて、それが同じ音楽、楽器をやっている同志だということを考えると、先輩方は、「もうちょっとしたらこんな曲が弾けますよ」と紹介する立場でもある。

なので、個人的には「あまり知られていないけれど、よい曲(それも、舞台栄えすればなお良し)」を掘り出して演奏するのも一つの役割なのかなあ、と最近思い始めた。

自分がやりたい曲を演奏するのが一番演奏会に向けては「やる気」が保てるのだろうけれど、いざ当日になって別の人と演目ダダ被り、だとお互い気まずかったりする、かもしれない。メジャーな曲を選ぶとこういう事になりがち、なので、そこは敢えて、変化球を狙ってみよう、というのが私の作戦だ。

とは言いつつ、鋸引道場では2回連続でマイ提案は却下されているので、次回は「三度目の正直」となるのだろうか…⁈

 

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やべ、楽器忘れた…その場合はオーディエンスになるしかありません